唐突ですが、
「明日から、あなたはフリーランスのデザイナーです。」となったとしましょう!
グラフィックデザイナーでもWEBデザイナーでもなんでも構いません。
フリーランスになったその瞬間、今までのように毎月決まったお金が口座に振り込まれることはありません。自分で仕事を受注して制作したデザイン費のみが毎月の給与となります。つまりある程度は仕事を受注できるぞ!という状態でなければ独立はオススメしません。毎月デザインで稼ぎ続けるのは甘いことではありません!
あたりを見回してみましょう。自分と同じ業種で独立しているデザイナーの先輩方や企業がたくさんいるはずです。そんな方々が明日からライバルです。
自分の武器はなんなのか?武器って何??
一足先に地方で独立した僕がその「武器」をわかりやすく解説します!
記事の目次
- あなたが独立しても、世間のデザインの需要が増えるわけではないことが大前提!
- 自分の強みがわからないのなら独立はするな!
- 自分にできることをとにかく書き出してみる
- 圧倒的な武器とは?を例題を交えながら解説
- まとめ
記事の執筆者
デザイナー歴20年、20〜30歳までデザイン・印刷業の3社を経験。31歳で個人事業主デザイナーとして独立、その後、法人成り。少数精鋭の3名でのデザイン会社を経営中。
動画でも大まかにまとめてあります。視聴すると記事の理解が深まるのでオススメです↓
あなたが独立しても、世間のデザインの需要が増えるわけではないことが大前提!
噛み砕いて解説していきます。
あなたが明日独立して仕事をスタートさせます。明日以降にあなたが受注できる仕事というのは、今日までは他の誰かが受注しているのです。あなたが独立しなくても世の中には既にその仕事をやってくれる人がいるというのが大前提です。
なので、既に今のデザイナー達で回しているであろう仕事を獲りに行くというのがあなたが独立するということです。
魚釣りで例えるなら、釣り人が増えても池にいる魚が増える訳でありません。魚の取り合いになるだけです。その池を熟知している釣り人は多くの魚を釣ることができるでしょう。または、ボートなどのアイテムを持っている人もより遠くの魚を狙えるので有利でしょう。そんな限りある魚を取り合いにあなたは向かうのです。
わかりやすく飲食店で考えてみましょう。
あなた家の近くには、美味しくて安い定食屋があるとしましょう。しかもそこは30年くらい続いているお店で、近隣の方の信用も高いとします。
その近所に新たに飲食店を出店するというような感じですね。近所の人は、その定食屋が行きつけのお店になっているはずです。
近所に家が建ちまくって人口が増えれば別ですが、基本的には人の外食する回数というのが変わらない以上は、お客さんの取り合いになります。
その限られたお客さんをあなたが獲れるかどうかが全てです。
自分の強みがわからないのなら独立はするな!
飲食店の例を続きで考えてみましょう。
では、その定食屋と戦うにはどうすれば良いでしょうか?
選択肢としてはこんな感じでしょうか?
- その定食屋の近くではさすがに勝ち目はないので、出店場所を変える
- 定食屋とバッティングしない顧客を獲得できるお店を出店する
- そのお店が儲かっているのであれば、あえてその顧客を根こそぎ奪いに行く
ただここで問題が発生します。
自分に持っているスキルが何か?を考えないと、選択肢の②③は使えません。
飲食店を例に自分の持ってるスキルや経験をもとに戦略を考えて見ましょう?
- 寿司屋の経験があります!定食屋とは価格帯が被らないと思う
- 今までイタリアンの勉強をしてきたのなら、イタリアンレストラン以外は難しいかな!?
- 脱サラして、飲食業ならなんとかなるだろうと思っていたけど、本当に大丈夫か!?
- 俺はチェーン店のアルバイトでとことん鍛えました!ってイチからの料理経験はほぼなかった・・・
などなど色々と考えがまとめれると思います。
自分の持っている武器がわからないと戦略が立てられません!
①にしても、自分のスキルがわからない以上は、出店場所を変えた先で同じ問題が発生します。
自分がコレだけは絶対に負けないと自信を持てるものがあるのが一番理想です。
忙しい中華料理の繁盛店で、長年働いたから
「中華料理を作るスピードを誰にも負けない」
↓
注文してからすぐに料理が出てくる店
「俺が提案したチャーハンが前の店の看板メニューだった」
↓
チャーハンをメインにしたランチメニューが話題の店
という感じに、自分の武器が何なのかを、自分が理解することが大切です。
自分にできることをとにかく書き出してみる
デザイナーに戻って考えましょう。
- 自分は何ができるのか?
- 自分が他のデザイナーに優っているのは何か?
を書き出してみましょう。
できること(例)
グラフィックデザイン
こなせる自信があること
・名刺 ・チラシ ・ポスター ・パンフレット ロゴマーク ・画像合成 ・イラスト制作
経験は少ないけど、やったことはある
・冊子(エディトリアルデザイン) ・写真撮影 ・パッケージデザイン
WEBデザイン
こなせる自信があること
・コーディングはできないけど、デザインはできる
ムービーデザイン
経験は少ないけど、やったことはある
・仕事でやったことはないけど、趣味程度で動画をつなげる程度は経験あり
その他
・人脈が沢山あるので、仕事がどんどん入ってくる自信がある
・人と話すのは得意なので、打ち合わせは大得意
・自分で言うのもなんだけど見た目が爽やかイケメン風なので、人生結構モテる
・留学経験があり英語が得意
そしてこの中で、圧倒的に自分が得意なことを武器にしましょう!
もしこの段階で、自分ができる項目が少ない人は、独立は考えなおした方が良いかもしれません。
片道切符で武器も持たずに戦場へ向かうようなものです。
本業をやりながら、まずは自分がどのくらいの力量があるかを試してみて、イケそうかどうかを試す。
今では、実力を試せる便利なサービスもありますので、ココナラなどのサービスに登録して見るのも良いでしょう。
- プロやアマも多数いるデザイナーの腕試しができる「ココナラ」で経験を積むのがオススメです!
圧倒的な武器を例題を交えながら解説
圧倒的な武器が見つけられましたか?
気づいた人も多いと思いますが、実は「その他」の項目が結構重要だったりします。デザイナーとして独立を考えているのであれば、デザインがある程度出来ることはスタンダードと考えるべきでしょう。そのスタンダードをクリアしている人たちが活躍しています。問題はスタンダードをクリアした中で、圧倒的な武器があるのか?と言うのが重要です。
●留学経験があり英語が得意
「各種ツールを英語展開までワンストップで出来るデザイナー」となるでしょう。コレをフックにしたら需要はあると思いますし、他のデザイナーとかなりの差別化になるはずです。
●人脈が沢山あるので、仕事がどんどん入ってくる自信がある
今すぐに独立できるでしょう。仕事を安定して受注することが独立する上で最も高いハードルです。自分に安定して仕事を出してくれる人が多数いるのであれば、すぐにフリーランスで活躍できます!
●人と話すのは得意なので、打ち合わせは大得意
ネットでなくて、地域での仕事であればスムーズに打ち合わせができて、トークでお客さんの心を掴むと言うのも非常に大切です。リピーターなってくれるかどうかは、コミュ力(トーク力)が大切だったりします。
もちろん単純にデザインのスキルで勝負することもできます!
●チラシを武器として考え時に
「俺はオペレーションがとにかく早いし、今までチラシをひたすら作ってきたから誰にも負けないスピードでチラシならデザインできる!」
圧倒的な武器です。チラシを軸に仕事を受注する方法を考えることができます。地域No1のチラシ制作を目指すデザイナーになれば良いのです。もちろんチラシ以外もやりますが、集客の看板メニューをチラシにすると言うことです。
●マルチでなんでもできる
「チラシやパンフレット、WEBもおまかせ。ムービーも撮影から編集まで全てできます!SNS発信だってレクチャーします。」
コレも需要があります。この人にお願いすれば、全てが完結する!今は集客ツールというものがすごく増えている時代です。すべてがわかっているデザイナーって意外と少ないです。マルチデザイナーというのも非常に強力な武器です!
まとめ
どうでしたか??
明日からフリーランスのデザイナーとして、あなたは活躍できそうですか?
独立して戦える武器は持っていそうでしたか?
デザイナーで独立すること自体はとても簡単です。
パソコン一台を買ってAdobeのクリエイティブクラウドに加入すれば、明日からデザイナーを名乗ることができるでしょう。
ただ、仕事を毎月受注し続けてデザインし続けなければなりません。
コレが一番大変なことです。今月仕事があっても来月はない。再来月もない。。コレでは生活できません。
毎月デザインするものがある。ということが大切です。
独立をしてフリーランスデザイナーになろうとしているあなた。
自分が持っているモノを再度確認して、どこの強みで戦うのかをしっかりと考えましょう!